2021、根も葉もRumor元年

 

 

2021年、最も多くの人の心を動かした楽曲こと根も葉もRumor。史上最高難度のロックダンス、思想に訴えかけてくる歌詞、充分にとられたレッスン期間、楽曲を盛り上げる全メンバーの姿勢、どれをとっても「すごい、、良い、、」という言葉しか出てこないし、確実にAKB48にとってエポックメーキングな出来事として取り上げられる楽曲でしょう。

 

このブログではエポックメーキングとはいってもどこが今までと違うの??っていうことを自分なりに整理したいと思います。

 

 

1.純AKB48選抜

やはりこれ。運営会社のあれこれも関係して10年ぶりのAKB48メンバーのみの選抜。こうなるとやっぱり”AKB48”を応援しやすくなりますよね。

 

AKB48のメンバーは他の姉妹グループのメンバーに比べて選抜に入ることが難しいとかそういったことは昔から言われていたように選抜入りというのが高すぎるハードルになっていた部分はあると思うんですよ、私的には。

 

確実にクリアできるゴールと、頑張ればクリアできそうなゴールと、最終的に達成したいゴールを持つといい、的なことよく言うじゃないですか。実力も人気も拮抗しているメンバーが多くいる中で選抜入りが「頑張ればクリアできそうなゴール」になったことでモチベーションを保つことができるメンバーが増えたことはAKB48にとって大きな変化かなと......。

 

また、今回選抜ではコンセプトに合わせに来た選抜というのもありますよね。序列だけじゃない部分で評価されるということが示されたのはこれもまた多くのメンバーにとって希望だったのではないかと....。「自分が得意なことを伸ばしていくことで目標達成に近づくことができるかもしれない」っていうアレがでてきたのは私がメンバーだったら大きく歓喜です。

 

 

ってことでこの選抜は選抜に入れなかったメンバーにとっても「頑張っても仕方ないし」という思いを打ち消してくれてモチベーションをあげてくれるような選抜方式だったのでは..。と思っています。

 

 

2021年のAKB48「努力は必ず報われる」©高橋みなみをやっと見せてくれるのかもしれません。

 

 

 

 

2.非ヲタ向けのメインコンテンツとしての楽曲

「どえらいダンス」「史上最高難度」

歌番組で披露する際に必ずと言っていいほど根も葉もRumorの枕詞として使われています。

 

これって一番大きい変化じゃないでしょうか??

や、「AKBこんな踊るんだ!!!!」って思わせるのもそうなんですけど、なんというか大衆に一番にアピールする手段として楽曲というめちゃくちゃな正攻法でいくっていうところ。

 

 

まずAKB48は「会いに行けるアイドル」として注目を集めた歴史があって、握手会とか総選挙とか独自の取り組みでスターダムを駆け上がっていきましたよね。

 

総選挙は地上波のゴールデンタイムに生中継され、翌日はそのニュースで持ち切りという時代でした。この時期、楽曲も大ヒットして誰もが知っている名曲もたくさん生まれましたが、"楽曲で人気を集める"という感じではなかった気がするんですよ......。

 

バラエティ番組やドキュメンタリーによってメンバー各人のキャラが確立されていてそのうえ年に一度総選挙というお祭りでそれが物語になる。そんなものが非オタにも共有されていました。これがあの頃のAKBは個人戦といわれる所以だと思うのです。

 

 

しかし今は、総選挙も各人のキャラを非オタにまで伝えてくれるようなバラエティ番組もありません。これはAKB48の人気云々ではなく、「誰もが見ているコンテンツなど存在しない」、という時代によるものが大きいと思うのです。

 

各人のキャラを一般層に伝えるためには時間が必要です。みんなが見ているテレビにいっぱい出るとかそういったことで段々この人はこういう人という認識が広まっていきます。

 

 

 

それに対してパフォーマンスはどうでしょう。歌番組を一度見ればそのパフォーマンスが良いかどうかはわかります。向井地美音さんが何かのインタビューで「パフォーマンスが良いメンバーは無条件に好きになれる」というのはこういうことだと思うのです。

 

その人を知らなくてもパフォーマンスが良ければ好きになれます。これを狙ってきたのが根も葉もRumorなのではないか、ということです。

 

 

 

「なんでもありのAKBからの転換」というのはここに契機を発するものではないか、と思ったりするのです。キャラが確立される土壌があれば各人が立って「なんでもあり」も楽しむための一要素。面白味を深めるスパイスだったのかもしれません。

 

ただ、今の誰もが共有している前提というものがない状態で「なんでもあり」をやったところで「なんか変なことをしてるちょっと痛い人」としかとらえれられなくないですか?

 

 

岡田奈々さんが言ってた「結局ちゃんと練習してパフォーマンスの完成度を高めるほうが早い」というのはこういった時代という要素も関係してるのでは.....ということです。

 

 

 

 

コンテンツが飽和している現代で一目見て「いい!」と思えることが入り口となる状態を作ること、これこそが根も葉もRumorの意義であって、もろもろの変化はこれによってもたらされた副産物だったりしませんか???というのがこのブログの論旨です。

 

 

AKB48は物語性が強み。それはそうです。ただ、その物語を知ろうとしなくても入ってきた時代と現在には大きな隔たりがあります。知ろうとしないと入ってこないのであればそのきっかけが必要。

 

きっかけとは何なのか、楽曲。

 

 

AKB48が何周もしてたどり着いた結論のようなものこそが根も葉もRumorではないか。そんなことを問いかけたくてブログを書いた次第であります。

 

 

 

まあそんなこと言って、結局熱量が伝われば何でもいいんすよね。だれか議論付き合ってください。。。